素材のこと

生産者さんやおいしい素材との出会いがあったから、カゴノオトの「1年かけた四万十の旬で作るシュトーレン」は生まれました。
ここではそんな生産者さんとおいしい素材をご紹介します。

1月干し芋

干し芋は稲刈りの終わった田んぼで冬の間に作られます。

金網に干した干し芋です

カゴノオトのすぐそばで中嶋恵子さんが作る干し芋は、にんじん芋という品種のさつまいもからできています。 にんじん芋はそのまま食べるのではなく、火を入れ、丁寧に乾燥させることで甘さと旨みが引き出されるのが特徴です。

干し芋作業をしている恵子さんに店主の小清水が取材をしています

恵子さんの干し芋作りは、にんじん芋を育てるところから始まります。 畑を耕し芋のつるを植えて、栽培、収穫。収穫したあとは寝かせて追熟。 お芋の皮を剥いて、釜で蒸し、一つひとつ手で形を整えて、寒空の下で一週間かけてじっくり乾燥させます。 時間をかけて乾燥させるのでふっくらと柔らかく、口に入れると濃厚な甘みが広がります。

恵子さんが干し芋をドラム缶で茹でています

毎年、リピーターからの予約でいっぱいになってしまう恵子さんの干し芋

冬の田んぼに並べて乾燥している干し芋です

カゴノオトでは、この干し芋をラム酒に漬けて、時間をかけて熟成していきます。 恵子さんの干し芋は、シュトーレンの味の土台を作ってくれる大事な存在です。

できあがった干し芋を手に持っています

2月金柑

大粒の金柑です
私たちがいつも金柑を買わせてもらっているのは、カゴノオトの近くに住む武市敏男さん

武市さんとお母さんが袋に入った金柑を持っています

敏男さん(写真左)はお米とニラを育てる専業農家で、冬になるとニラのハウスの中に金柑が実ります。 金柑は通常「路地」と呼ばれる屋外で育つものが多いのですが、屋外で育てるとどうしても皮が固くなってしまいます。 ハウスの中で金柑を育てるのは、敏男さんのお母さんのこんな気持ちがあったからでした。 「敏男が小さい頃、あまりお菓子を買ってあげられなかった。だから、果物を食べさせてあげられるように、果物を育てるようになった」とニラのハウスの中で金柑を育て始めたのだそうです。 家族を思いながら育てられた金柑を分けてもらい、シュトーレンに使っています。

金柑の種を包丁で取り除いています

金柑は、輪切りにして種を丁寧に取り除いていきます。 種を取る作業は気が遠くなるくらい延々と続きますが、金柑の独特な甘さと味はシュトーレンになくてはならない大事な存在。 皮も厚くぷっくりした実を粗糖に漬け込み、2ヶ月かけて甘さを染み込ませてシュトーレンに使っています。

3月文旦

たくさんの文旦が並んでいます

高知を代表的する柑橘、文旦。 日曜市や良心市で大袋に入って売られている文旦は、春の訪れを感じさせてくれます。 果肉一粒一粒がたっていて、ほろ苦さと爽やかな甘味が特徴です。

カゴノオト店主の前と渡辺さんです

文旦を育てている四万十市の渡辺一朗さん(写真右) 四万十川下流の海のそばで、約1000本の文旦を育てていらっしゃいます。 「1年に1作なので失敗は許されない。特に天気に左右されるから天気予報は毎日見ています」とお話しされていた姿が印象的でした。 文旦の受粉は手作業で行われ、1年に2週間しかない開花期間に合わせて花粉をつけていきます。 数年前、相次ぐ台風の被害にあい文旦がほとんど採れなかったシーズンがありました。 その年以来、仕入れさせてもらった文旦を余すことなく大事に使いたいという思いから、皮も加工して使っています。

文旦の加工は、皮と実を別々に仕込んでいきます。 まず文旦の皮を剥き、70度のお湯で1時間茹でては煮こぼす作業を5回ほど繰り返して苦味を取っていきます。 その後、粗糖を入れて2時間ほど煮込み、オーブンで乾燥させてピールのように仕上げます。 果実の部分は、皮を煮た時に出るシロップで煮込み、香りと甘みを果実に凝縮させています。 最後に、皮と果実を合わせたものをシュトーレンに使っています。

4月いちご

いちごがボールにいっぱい入っています

いちごは、カゴノオトから車で20分ほどの大正地域のいちご農家、武内亮さんが育てたものを使っています。

店主の小清水が武内さんに取材しています

武内さんは、いちご栽培30年のベテラン農家さん。 すっきりした酸味のある、「さちのか」という品種のいちごを育ててらっしゃいます。 いちごは蜂を介して受粉作業を行うため、ハウスの中には蜂箱がおいてあります。 蜂が働いてくれることでいちごが実るため、農薬は使用せず、益虫の力を借りて害虫を抑制管理する育て方をされています。 一つひとつに十分な栄養と水分が行き渡るよう管理して栽培されたいちごは、みずみずしくキレのある酸味が特徴。地域の販売店でも大人気です。

ハウスに実っている赤いいちごと熟す前のいちご

おいしい武内さんのいちごを使わせてもらえるのは、摘み採ってからすぐに仕込みができる環境があるからこそ。 カゴノオトでは4月頃からたくさん仕入れて仕込みをしています。 いちごの旨みを残すよう低温で風を当ててセミドライに乾燥させ、いちごシロップで煮込んで旨味を中へと凝縮させています。 シュトーレンの中に入った時も、いちごを感じてもらえる方法を模索しながらこの方法に辿り着きました。

いちごシロップでいちごを煮込んでいます

5月小夏

カゴに入った小夏です

小夏は、文旦が終わった夏のはじめ頃に出てくる高知の柑橘です。 甘くて、さっぱりすっきりした味わいで、食べるといつも初夏を感じます。 小夏の旬はとっても短くすぐに終わってしまうので、おいしさを逃さないよう、旬の時期にしっかり仕込みをしています。 小夏も文旦同様、皮と果実を別々に仕込んでいきます。

皮をむいた小夏を小さく切っています
小さく切った小夏です

小夏の皮を剥き、70度のお湯で1時間茹でては煮こぼす作業を5回ほど繰り返して苦味を取っていきます。 その後、粗糖を入れて2時間ほど煮込み、オーブンで乾燥させてピールのように仕上げます。 果実の部分は、皮を煮た時に出るシロップでサッと煮込んで取り出し、酸味と甘みを保った状態で皮と合わせて、シュトーレンに使っています。

6月梅

梅の実です

梅は、四万十に移住して来られた佐々倉愛さんと武田舞さんが育てた梅を使っています。

佐々倉さんと娘さんが梅の木の前に立っています
シェアハウスこいのぼりHOUSEを営む佐々倉愛さん(写真右)

武田さんとパートナー、小清水と前が梅の木の前に立っています

カゴノオトのスタッフでもある武田舞さん(写真右から2番目)

大ぶりな梅のヘタをひとつひとつ取り除き、一晩水に漬けます その後は苦味を取るために茹でこぼし、最後に粗糖で煮込んでいきます。 この時期は梅の甘酸っぱい香りが工房に広がります。 四万十の梅は、シュトーレンに穏やかな甘さと酸味を加えてくれます。

ボールに入った梅の実に粗糖をまぶしています

7月ブルーベリー

木になっているブルーベリーです

ブルーベリーは、カゴノオトから車で10分ほどの影野地域にある「サンビレッジ四万十」のものを使っています。 農園主の吉岡孝夫さんは、30種以上の品種のブルーベリーを育てていらっしゃいます。

ブルーベリー畑で小清水が吉岡さんに取材しています
普段は寡黙ですが、ブルーベリーのことになると、たくさんお話して教えてくれる吉岡さん(写真左)

吉岡さんの営む観光農園では、ブルーベリーの摘み取り体験ができます。JRの影野駅の近くということもあり、夏になるとたくさんの観光客の方が訪れます。 6月から8月までずっと摘み取ることができるように、様々な品種のブルーベリーを栽培していて、味も大きさも違うブルーベリーの食べ比べができてたのしいです。

木になったブルーベリーです
大きなボールにたくさんのブルーベリーが入っています

ブルーベリーの加工は、セミドライにした後シロップで煮込み、旨味を凝縮させていきます。 一番おいしい味になるよう何度も何度も試行錯誤し、この製法に辿り着きました。

8月ぶどう

ぶどうです

ぶどうは、お米とニラを育てる農家の武市敏男さんから買わせてもらっています。

ぶどう棚の作業をしている武市さんです

金柑と同じで、ニラのハウスの中にぶどう棚があります。このぶどうも、敏男さんのお母さんが子どものためを思って植えられたもの。

武市さんとお母様です
敏男さん(写真左)とお母様(写真右)

敏男さんは、娘の保育園が一緒というご縁からお話しする中で「家にぶどうがあるよ」「金柑があるよ」と教えてもらい、買わせてもらうようになりました。 暮らしと仕事が近い四万十町での生活の中で農家さんはいつも身近で、やっている仕事は違うけれど、いつも刺激をもらっています。

9月すだち

すだちです

すだちは、四万十に引っ越してきた時にお隣に住んでいた、八木峯子さんが育てたものを使っています。 移住して何もわからない私たちに親切にしてくださり、とてもお世話になりました。 八木さんは、ししとうやゆず、しいたけやお米、お茶などたくさんの農作物を育てていて、朝早くから夜遅くまで畑で作業をされています。

木になっているすだちです

八木さんのすだちは、目の覚めるような酸味が特徴で、この酸味を活かすよう加工していきます。 皮は独特の苦味があるので、70度のお湯で1時間茹でては水を変えて茹でこぼすという作業を5回ほど繰り返します。 皮の苦味が徐々に抜けて味に丸味が出てきたら、半分にカットして種を取り、粗糖に漬け込みます。 3ヶ月かけて皮まで甘みを浸透させたすだちは、鮮やかな酸味と甘さ。 細かく刻んでシュトーレンに使っています。

10月栗

栗の渋川煮です

四万十は栗の産地でもあり、秋になるとたくさんの栗が市場に並びます。

栗畑におじいさんが立っています

カゴノオトでは渋皮煮にした栗を仕入れ、栗の味わいを楽しめるよう、再度砂糖を加えて加工します。 鍋に入れて煮ると形が崩れてしまうので、糖度を上げたシロップを熱し、その中に栗を入れて、温度が冷えるのと同時に甘さを染み込ませています。 最後にラムを加えて保存し、シュトーレンの形を作る時には真ん中に入れて焼き上げます。

11月しょうが

土のついたしょうがです

高知といえば「しょうが」。高知県のしょうがの生産量は全国1位です。 カゴノオトのシュトーレンには、有機農家の「桐島畑」さんのしょうがを使っています。

桐島さんがしょうがを持っています
有機農家の桐島正一さん

桐島畑は、私たちがここ四万十へ引っ越してくる大きなきっかけとなった大切な農家さんです。 引っ越してきた当初は、桐島畑で働かせてもらっていました。

桐島畑の看板です

桐島さんの育てる生姜は加工用に作られています。 大きくしない「絞め作り」という作り方で、ピリッとした辛みが特徴です。 しょうがを細かく刻んで粗糖でじっくり煮込み、最後にラム酒に漬けて保存します。 1年かけてつくるシュトーレンにはスパイスを使っていませんが、このしょうがの辛みと香りがアクセントになって、スパイスの役目をしてくれています。

細かく刻んだしょうがをバットに並べています

12月ゆず

ゆずです

ゆずは、カゴノオトから車で50分ほどの十和地域の、酒井チヅコさんのゆずを使っています。

木になったゆずです

シュトーレンの発送が終わる12月。寒い頃に収穫したゆずを、輪切りにしていきます。

ゆずを輪切りにしています

輪切りにしたゆずを、粗糖に漬けていきます。

粗糖漬けのゆずが瓶に入っています

3か月漬け込み、皮に甘みを浸透させて、種を取って細かく刻んでシュトーレンに使います。

ゆずの種を手で取り除いています

天日塩

一般的に、シュトーレンは生地に対して0.5~1%の塩を使っています。 カゴノオトのシュトーレンで使う塩は、近くの山で採れる天日塩・山塩小僧を使っています。

塩を手にすくっています

山塩小僧は製法が独得で、海で汲んだ海水を山に運び、山で乾燥させて結晶化して作られています。 山あいで作られることで乾燥がゆっくり進み、その分ミネラルや甘さが残る優しい味わいの天日塩になります。

塩を作っているビニールハウスに森沢さんと前がいます

山塩小僧をシュトーレンに使うことで、味が引き締まり、まとまりを生んでくれています。

小清水と前、森沢さん夫妻です

カゴノオトのシュトーレンに入っている四万十素材のご紹介でした。

このほかに、栗、すだち、金柑や文旦も入っています。
カゴノオトのシュトーレンに入っている四万十素材のご紹介でした。

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