MAIL MAGAZINE vol.118
きりこを作って十数年!恵子さんに聞きました。
こんにちは。カゴノオトスタッフのあきです。
三寒四温の季節、暖かい日が続いていたのが今朝は霜が降りていて、冬が終わってしまうのが名残惜しく、寒さが残ってくれていると少しホッとします。
カゴノオトに出勤する際、スタッフ駐車場から工房への行き帰りには、いつも田んぼ脇の道を通ります。
田んぼを管理しておられるのは、干し芋を買わせてもらっている恵子さんご夫婦。
カゴノオトが今の場所に引っ越して以来、1年かけた四万十の旬でつくるシュトーレンに、恵子さんの干し芋を使わせていただいています。
朝は「おはよう!」帰りには「おつかれさま!」とにこやかに声をかけてくれる恵子さんに、干し芋のお話を伺いました。
◆干し芋は、いつから作られてますか?
結婚してから、義母が作っていたのを手伝っていました。その時は産直市などに出していたけど、義母が亡くなり、私も仕事を退職してから夫婦で作り始めました。もう10年以上になるね。
◆高知では干し芋のことを「きりこ」と呼びますね。芋を茹でた後に糸で切るからといういわれがありますが、恵子さんのは切らずに、まあるい形ですね。
皮をしっかり剥かないと干した時に黒くなったりするので、きれいな色をそのまま残すために、しっかりしっかり皮を剥いています。そうすると、もともと小さいお芋なので、もっと小さくなって、それで丸い形にしました。
◆きりこを作る上で、大変なことは?
天気が相手なので、気候によってできが良かったりよくなかったり。冬の時期に雨が降ると干せないので、雨が3日続いた日は、家の中で除湿器、扇風機をかけて乾燥させたこともあります。おいしくなるには寒さが大事だけど、寒すぎても乾き具合にムラが出ます。今まではなかったことやけど、今年はムクドリやヒヨドリに狙われて、かかしのきりこちゃんを作ったり、防虫ネットを貼ったり対策をしました。とりさんも食べるものがないのかもね。でも、買ってくれる人や、カゴノオトのシュトーレンに入れてもらって「おいしい!」と言ってもらえるのが一番嬉しい。その一言で、干し芋を頑張る力をもらっています。
今年の干し芋は、今干しているものができあがったらもう終わりだそうです。
そして3月になると、種芋を土に植えて苗づくりが始まります。
取材に行った時にはちょうど、はぶ、きしまめ、きび、番茶を合わせた野草を、釜でたえず炒ってお茶を作っていらっしゃるところでした。
(見えませんが、トップ写真の左下足元には、ちょうどその釜があります。)
大きなしゃもじでかき混ぜながら、満遍なく火を通して炒ったお茶は、香ばしくておいしいのです。
干し芋も野草茶も、畑で育てて加工するまで、多くの時間と手間暇がかかり、丹精込められて作られているのでした。
以前の取材記事は、こちらをご覧ください。
一つずつ種をとって粗糖につけていきます。
工房では、四万十果実タルトを焼くのと金柑を仕込むのと、どちらも急ピッチで進めています。
1年かけた四万十の旬でつくるシュトーレン2023のご予約リンク
最後まで読んでくださりありがとうございました。
2023年2月18日