【2024・シュトーレンおいしくなったポイント その2 くちどけ】

画像:シュトーレンです

今年のシュトーレンはひとくち目は「ほろっ」と口の中でほどけるような食感を目指してレシピを調整しました。

小麦粉を圧力をかけて練ると「グルテン」という弾力のある網目状の組織が形成されます。

そのグルテンはシュトーレンの骨格を作ってくれる役目と発酵の時に出る炭酸ガスを生地の中に留める役割を担ってくれています。

このグルテンが強すぎると固く締まったシュトーレンになり、柔らかすぎると焼き上げた後に生地がしぼんでしまう原因にもなります。このグルテンが形成された所にバターや砂糖を加えることでグルテンの特性の一つである弾力が適度に緩和され生地に空間を空けつつ、しっかりした骨格を形成できるよう、温度や撹拌の時間、発酵速度を調整をしていきます。

文字で書くと簡単ですがシュトーレンの生地は発酵しながら刻一刻と状態を変えていくのでジャストのタイミングを掴むためには何度も試作をしないとわかりません。レシピに微妙な変化を加えて数種類のシュトーレンを毎週のように焼き上げ、状態と味を確認する作業はさながら実験のようでもありました。

そのおかげで温度と時間、撹拌方法や粉の配合の調整が可能になり、一口目に「ほろっと」口の中で溶けるシュトーレンをお作りすることができました。

今年のシュトーレンのくちどけ、ぜひお楽しみください。

2024年9月22日

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